2025年6月28日にアオーレ長岡で第10回目の青空ママフェスが開催されます。
ママたちによるママたちのためのイベント、その舞台裏を取材してきました。

齊藤 春菜さん
親子のふれあい教室ぽっぽ主宰
青空ママフェス実行委員会代表
長岡市出身。保育士。
第二子出産後「優秀な保育士はたくさんいるけど、産後ママの居場所作りは悩んだ私にしかできない!!」とぽっぽをスタート。将来は“長岡のばあや”になりたい♡
■コロナ渦を経て
齊藤さんが活動されている親子のふれあい教室ぽっぽ。
マタニティーと0~3歳児、多くの親子に親しまれています。
その教室で毎年開催しているクリスマス会をもう少し大きくしていこうと検討していた矢先のコロナ渦突入。2020年10月、形を変えてやってみようと長岡市に相談して始めたのが公園でのイベントでした。これが青空ママフェスのはじまりだそうです。
■繋がること・繋げること
ーー コロナ渦でのイベントスタートは大変だったのではないですか?
長岡市にご指導いただきながら、予約制にしたり、体温を測ったり、フェイスシールドをして受付したり、できることを準備しました。第一回目の青空ママフェス開催当日、平日の公園に500人の赤ちゃんとママが集まってくれたんです。大好評いただき、翌年春も開催し、1000人来場していただきました。
ーー コロナ渦で育児中のママたちは孤独だった時期ですね。繋がる場所とのことですが、具体的には?
出店者さんとお客さん
お客さん同士も、ハイハイレースで同じ月齢だったりするので、お声掛けしてお話されるきっかけを作るようにしています。
あとは助けてくれる人、助産師さんや保育士さんを繋げる。
私たちにできることは限られています。窓口を案内するっていうことが一番です。
■第10回開催テーマ
ーー 公園でのスタートから、アオーレ開催に至るのはすごいことですよね。
第8回目で初めて休日開催にしたんです。7回目までに参加していたママたちは育休を終え仕事復帰している中で、あの空間にもう一回行きたいと言ってくれとことがきっかけです。じゃあ休日にやろう、長岡の中心地にあるアオーレで、それが大きなチャレンジでした。そこで8500人の来場を頂きました。


ーー それはすごい人数ですね!今回の開催テーマは?
「ながおかでの子育てっていいね!みんなでたのしもう!」
というテーマを掲げています。
■人がつくるあったかさが感動を生む
ーー 青空ママフェスはどんな場所ですか?
あとは、親子・家族の会話の一つになるといいですね。「ハイハイレース応援しようね」とか「今日は楽しかったね」とか、家族で共通する話題になるといいです。
気持ちをぽっと漏らしたり、ほっとできるような相談ブースも用意しています。
子どもが笑っていればママも嬉しいし、ママが笑っていれば子どもも嬉しいじゃないですか。人との繋がりもそうですけど、そういう種まきをしていきたいと思います。
ーー きっと斎藤さんやスタッフのみなさんに会えることでも元気をもらえると思います!
ーー きっと毎回色々なドラマがありますよね。
「イヤイヤ期真っ只中で連れて行くのもためらったけど、天気もいいし行ってみました。ずっと泣いていた我が子が、親子のステージイベントですごく喜んで楽しんでいて、私もすごく嬉しくて、こんな気持ち久しぶりでした。いつも怒ってばかりで、この子がこんなに笑うの久しぶりに見ました!」ってわざわざ長いメッセージを頂きました。
こういうイベントって、親ひとりで子どもを連れていくのはハードルが高い。それなのに、本当によく来てくれてありがとうって思います。
泣いていた子に私もきっと声を掛けていたし、スタッフもいっぱい声を掛けてくれて、ステージイベントも楽しんで、最終的に笑って帰ってくれたのが本当に嬉しかったです。
子どもがいると帰ってからも忙しいのに、わざわざメッセージを打とうと思ってくれるなんて、よっぽどの感動がないとしませんよね。本当にありがたいです。
私たち、素人がもう走り回りながらやっているから、そういう温かさが伝わっているといいなと思います。
(筆者も貰い泣き)
ーー 最後に子育てしている方々へ一言
助けてくれる人はたくさんいます。
自分でなんとかしようとせずにまわりを頼ってほしいです。


【編集後記】
その日は、青空ママフェス当日に使われるステージの飾りづくり。スタッフや一般応募のボランティアさんなど、30名ほどの方々が手を動かし作業していました。赤ちゃん連れの方もいて、和やかな雰囲気の中着々と準備が進みます。
印象的だったのは、皆が生き生きと楽しそうにしていて、目が輝いていたこと。世間話をしながら作業する傍らで遊んでいる子どもたちに対して、だれでも声を掛けて見守ります。キラキラとした優しい時間が流れていました。
齊藤さんの言う「素人にこだわる」ということの真髄。色々な人の手を借りて素人でやる。プロを入れない。そうすることでその人たちのやりがいを育てたり、人を引っ張り出したり、交流も生まれるということを1回目開催から実践されているとのこと。イベント開催のプロセスも含めた全体が「青空ママフェス」だと体感しました。
齊藤さんのきめ細やかな声掛けとスタッフ皆さんのチームワークによって、イベントに人が集まり繋がりが生まれます。そして何より、このイベントにはママたちを応援したいという「想い」があることを感じました。
第10回目の青空ママフェス、また新たなドラマが生まれそうです!