駐車場に車を停めて大きな窓から見えた季節の窓飾り。その日はたんぽぽやテントウムシ・お弁当が飾られ、春を感じるものでした。
今日ご紹介するのは、新潟市にある子育て支援センター愛らんど。

■愛情たっぷりの場所
ーー まずはじめに設立された当時のことを教えてください。
地域に根付くこと、子育て親子が気軽に立ち寄ることができることを重視しています。
最近はご近所でも見かけることが少なくなっている子ども同士・ママ同士が出会える、そして安心して安全に楽しく過ごせる場所となるようにという「愛情たっぷりの場所」という思いを込めて「愛らんど」が開園しました。
ーー たくさんの親子が日々いらっしゃると思いますが、いつも心がけていることはありますか?
ですから、第一子を出産されたママたちにとっては初めての、そしてお子さんにとっても「初めての先生」になるかもしれないと思ってお話しするようにしています。
ドキドキして来てくださる利用者さんに、「先生」の印象をより優しく、やわらかく、温かく感じてもらえるように、第一印象を大切にしようと心がけています。
気軽に会いに行こうと思ってもらえると良いと思いますし、困ったときに相談しにきてほしいと思います。
ーー 確かに、最初の支援センターの先生が「初めての先生」になるかもしれませんね。
■自分の子育てはこれでいいんだ
ーー 他に大切にされていることはありますか?
ーー 親育ちとは?
分からないことや不安に思うこともあると思います。
ここへ来て色々お話する中で、例えば来館時、出席ノートにいつもママが貼っていたシールを自分で貼れた時「シール貼れるようになったね」と言葉にしてお子さんの成長を一緒に発見して、喜びを共有しています。
それと同じように、ママやパパの頑張りや素敵な場面などもたくさん見つけて、言葉で認めて伝えてあげたいと思っています。
お子さんの成長は、それだけママやパパが一生懸命子どもたちと関わって子育てをしてきたことでもあるので、「パパが一緒に遊んでくれて嬉しかったね」とか、「ママもいつも頑張っているね」とか、気付いたことをお伝えするようにしています。
ーー なるほど。それはママやパパも嬉しいです!
その成功を一緒に喜び合い、「自分の子育てはこれでいいんだ」「このままでいいんだ」というママたちの自信につなげてあげたいと思っています。
■生活リズムに合わせた利用
ーー 愛らんどはどのように利用できますか?
時間は9時〜14時まで通して利用できます。
12時〜13時は持ち込んだランチを食べることもできます。ママ同士、おしゃべりをしながら食べても良いし、職員とおしゃべりしたり、悩みを相談したりできます。ママの食事中はお子さんを見守ることもできるので安心して利用してもらえると思います。
【利用の流れ】
①来館
②手洗い
③受付(出席ノートにシールを貼ります)
④自由遊び
⑤11:15 お楽しみタイム開始
⑥11:30 お楽しみタイム終了
⑦12:00~13:00 ランチタイム開放
※ランチタイム時間は遊びスペースも開放しています
※お帰り前に手洗い
授乳スペース
ーー 離乳食の時間がずれていたり、お昼寝のリズムなどで、ランチタイムの時間に遊ばせたいという場合でも大丈夫でしょうか?
お子さんの生活リズムに合わせてご利用いただけます。
ーー お楽しみタイムが毎日あると聞きました。
11時15分からお片付けをしてお楽しみタイムの時間になっているので、その時間に合わせて来られる利用者さんもいらっしゃいますよ。


■両手を広げて待っているよ
ーー 利用された方で印象に残っている方やエピソードなど教えてください。
何度も何度も利用頂いて、ほとんど毎日来てくださっていたのかな、だんだん会話もできるようになってきました。生活面でも、「どこに灯油を買いに行ったらいいですか」とか。
2ヶ月のお子さんを抱えて、知らない土地での生活はほんとに大変だったと思うんですよね。でも、困ったときに、先生どうしようって来てくれるようになったことが良かったと思います。何かあったときにここに来れば助けてもらえるっていうことは支えになったのかなと。利用を重ねるたびに笑顔が増えていったのが印象に残っています。
仕事も開始されて、お子さんが入園した後もお仕事がお休みの日は来てくださっていました。下のお子さんが産まれ、上のお子さんが1年生になる年に、福島に戻る事になり、その前にお顔を見せてくれてとても嬉しかったです。
今でも時々、元気にしているかなと思い出します。
ーー きっと愛らんどはその親子にとって心の支えだったのですね。他にもありますか?
受け持った卒園児さんの保護者様だった方がお孫さんを連れて、おばあちゃんとして利用してくださったことも印象に残っています。
ーー この記事を見て下さっているママパパに一言お願いします。
一人で悩まないで、どんなことでも話しに来てください。職員や先輩ママ、同年齢のお子さんを持つママたちとおしゃべりをしていく中で、子育てのヒントがあったり、気持ちの整理がついたり、話すことで気持ちがすっきりしたりします。
そしておうちの中にはない出会いや刺激、発見、楽しみが支援センターにはたくさんあります。
私たち職員がいつでも両手を広げて笑顔いっぱいでお待ちしています!
ーー ありがとうございました!
この日も3組ほどの親子が来館され、子どもたちはのびのびと興味をもったおもちゃや絵本で遊んでいました。
お楽しみタイムは音楽に合わせて親子で体を動かしたり、手遊びや絵本の読み聞かせ。子どもたちは楽しそうに参加していました。
毎月開催されるイベント内容は、利用されるママたちの声をもとに、今心配に思っていることなどを踏まえてプログラムを組んでいるとのこと。子育て世代が知りたい情報や、親子で楽しめるような内容で毎月開催されています。
また、冒頭でご紹介した窓飾りは、制作期間中に来館すれば親子で制作することができ、翌月に愛らんど正面の窓に飾られます。翌月以降に持ち帰ることができるので、気になる方はホームページや「愛らんどだより」をチェックしてください。
【編集後記】
先生たちが、優しく親子に声掛けされているのがとても印象的でした。
愛らんどでは、毎日お楽しみタイムがあることも魅力的。決まった時間にそういったイベントのようなものがあると、メリハリがついて、子どもの生活リズムを整えることにも一役買いそうだと感じました。
あったかい雰囲気で、ゆっくりと過ごすことができます!
お近くの方はぜひ一度足を運んでみてください。